国防婦人会とホテルの朝食 ~女性の居場所について

太平洋戦争のさなか、割烹着をユニフォームにした女性たちが、銃後を守るといって戦争協力にいそしむ活動をしていた国防婦人会。

以前から彼女たちはどのように戦後を生きたのか、大変興味がありました。

先だってNHKスペシャルで国防婦人会を取り上げていましたが、彼女たちは家庭以外に自分の生きる場所を求めていた・・・らしいことが紹介されていて、大変驚きました。浅はかで狂信的、同調圧力に屈したなど、否定的な評価しかしてきませんでしたが、番組では女性が不自由な生き方しかできなかった時代にあって、そこは一つの自己実現の場だったと紹介されていました。

翻って、夏の盛りの都内のホテルで、少なくない人数の女性達が一人で優雅に朝食をとる場面に遭遇しました。自分が仕事を始めた頃は、一人で宿に泊まるなんて自殺するんじゃないかと敬遠されたなぁと感慨深く思いながら、割烹着姿の女性達の影を遠くに見ておりました。

家庭の外に自分の居場所・・・それはとても多くの女性達が夢見て、必死の想いで獲得してきた場所なのかもしれませんね。