新人さんのための「個人情報との付き合い方」 第2回

【第2回】個人情報を大切にする意味

 少し前まで、個人情報の英訳はプライバシーでした。でもプライバシーの和訳は個人情報にはならない・・・という現象があって、最近ではパーソナルインフォメーションとか、パーソナルデータという言葉を使うことが多くなりました。
 さて、日常シーンでは個人情報もプライバシーも同じ意味で使う方が多くいらっしゃいます。日常会話では構わなくても、それを仕事にそのまま持って来てはいけません。どうぞしっかり切り分けてお仕事をしてください。
 個人情報はモノとして身の回りに存在するものですが、プライバシーは人の気持ちの中にあります。他人には知られたくないこと、触れてほしくないことは人それぞれ、1人の人間の中でも時間や場所、人間関係において変化するものです。目に見えない気持ちの問題なので、外からはこれに「配慮する」こととなります。個人情報の取り扱いが組織マネジメントの領域にあるのに対し、プライバシーは対人サービスの領域にあるテーマです。
 個人情報を大事にすることは、プライバシーを尊重することと同じです。自分の個人情報がぞんざいに扱われていたら、誰も自分のプライバシーを守ってもらえるとは思いません。そして、他人に知られたくない、触れてほしくないといったことは内面の自由でもあります。人格の尊重、内面の自由・・・個人情報はそんな大事なテーマに直結しています。

 たかが個人情報ではなく、個人情報の先にあるものを忘れないでいてください。