新人さんのための「個人情報との付き合い方」 第3回

【第3回】守秘義務と安全管理義務

 仕事上知り得たことをむやみに第三者に漏らさない・・・というのが守秘義務です。見たこと、聞いたこと、経験したことなど、その範囲はとても広いものです。経営資源である、人・モノ・カネ・情報などが対象となりますが、この中に個人情報が含まれるかというと通常「含まれている」とイメージされています。職場のスタッフや、利用者・関係者について第三者にむやみに話すべきことではありません。ここには職業上の守秘義務に加えて、人の噂話をしないという礼儀・マナーの問題も関わってきます。

 ただ、個人情報については単に黙っていればよいということに加えて、洩れないように努力する「安全管理義務」が加わります。

 部屋が散らかって大切なものがあるのかないのかわからない状態を考えてみてください。
 大切なものはどこかにあるかもしれない。今のところ不便はないし、失くなったわけでもなさそうだし、捨てることもないように気をつけていよう・・・というのが守秘義務に近いイメージです。
 でも、部屋を散らかしている状態は、大切なものがあるかないかわからない状態。あるのかないのかをいつでもわかるようにして、なくならないように施錠をしたり、置き場所を決めたりするのが安全管理義務です。(セキュリティ対策の基本は整理整頓!)

 知っていることにかかる義務が守秘義務。
 持っていることにかかる義務が安全管理義務。

 そんな風にイメージをして、ごっちゃにすることによる仕事の無駄を省いてください。