小笠原旅日記②「はるばる来たぜ、小笠原 その2」

明けて11日(月)早朝に出発です。普段は使わないバスに乗り、西武鉄道の駅へ。運休せずに電車は動いています。「しめしめ、これで想定通りに着けるぞ、おがさわら丸の出航時間(11時予定)にも間に合うはずだ」と一安心。心地よく電車の揺れに身を任せます。だが、またまた見通しが甘かった。こちらもご存じの方が多いと思います。JRの計画運休からの復旧が予定より大幅に遅れたのです。高田馬場に着いたって、JRには乗れません、動いていないんですから。さあここから車中で必死に路線検索。どうやら都営大江戸線は動いていそうです。再びE氏と連絡。普段、車を使うことの多いE氏は電車の乗り継ぎについてはあまり詳しくはありません。とりあえず西武新宿駅まで来てもらい、そこで落ち合うこととなりました。

E氏と合流、少し歩いて新宿西口駅から都営大江戸線に乗り込みます。「ああ、これでやっと竹芝客船ターミナルに着けるぞ。おがさわら丸の出航時間(11時予定)にだって間に合う」、E氏とも無事に合流できたし、これでもう安心です。再び心地よく電車の揺れに身を任せます。
9時半よりも少し前に大門駅(こちらも竹芝客船ターミナル最寄駅)に到着。竹芝客船ターミナルまでは歩いて10分弱です。「この状況でこの時間に着いたのならまあ上々だな」、思わずほくそ笑みました。
だが、だが、しかし、またなのです。ターミナルの様子がおかしい。掲示物を読んでみると、「なになに、船は11時には出ないだと?!」、おがさわら丸は台風による高波を避けるために昨晩は東京湾の外に避難しており、まだ波は静まっておらず入港許可が下りていないのでした。

ああ、ああ、あまりに遠い小笠原。本来なら2日前に船に乗り、昨日父島に着いていたはずなのに、まだ乗船さえできていないとは。果たして無事に着けるのか?こんなにも想定外の事態が次々と起こる出張も珍しい、とても印象深いものになりました。

結局、その後、入港許可が下りたおがさわら丸は11日(月)14時に竹芝客船ターミナルを出航、12日(火)午後に父島に到着。そのままははじま丸に乗り換え、午後も遅くになって我々はようやく母島に到着したのでした。

母島の通所介護事業所の職員の皆様のご厚意で到着後すぐに調査を開始、こちらのスケジュールがタイトであることに対し十分ご配慮をいただいたのでした。
母島、父島の皆様との邂逅はまた、続きのお話しで、今回はこれで終了です。